えっ? ダイヤルロックだけ盗まれた??

うちにはもう5年以上も乗っている愛チャリがある。歳を取ってもう乗らなくなったからと、祖母から譲り受けたものだ。デザインはザ・ママチャリというものだけど、祖母が大切に使っていた上に、この5年の間に祖母が亡くなったということもあり、私にとっては思い入れのあるチャリとなった。だけどこの愛チャリ、毎日乗っているのでかなりボロボロになってしまっている。

ところが先日、そんな大切な自転車につけていたワイヤーロックのカギを無くしてしまった。しかもこれで3回目、最後のスペアキーを失くしてしまったのだ。自転車屋に行き、ワイヤーを切断してもらい、新しいカギはカギ式のものでなく、ダイヤルロック式のものを購入することにした。これならうっかりさんの私でも失くすことはない。

だけど三つ子の魂百まで、カギを替えてもうっかりさんが治るわけではない。私は駅に止めた愛チャリにダイヤルロックをかけ忘れてしまったことを、会社に到着してから気づいた。本体のカギはかかっているにしても、ボロいから壊そうと思えばすぐに壊れてしまうはずだ。どうしよう、あのチャリが盗まれてしまったら…と思うとその日は気が気じゃなくて仕事も手に着かず、結局上司に「体調が悪くて…」と嘘をついて早退することにした。

最寄り駅に着くまで、私はずっとドキドキしながら、「チャリが盗まれていませんように」と祈った。そして駅に着き、いてもたってもいられず私は走りだした。自転車置き場に着くと…そこには朝置いたのと同じ場所に愛チャリがあった。あぁ、よかった!思わず涙が込み上げてきた。ところがチャリに近づいてみると…カゴに入れておいたはずのダイヤルロックが見当たらない。周囲を探したものの、見つからない。…えっ?もしかして、ダイヤルロックだけ盗まれた??

その後、ダイヤルロックよりも価値が低いとみなされたチャリに乗りながら、複雑な気持ちで家路についたのだった。